災害用備蓄燃料について考える
この記事を書いている今現在、台風19号が日本を通っています。
それなりに安全な環境に居るつもりなので個人で揃えられる災害用の備蓄燃料について、わたしの考えていることを書いてみようと思います。
現状なかなかベストな選択が思いつかないのです。
災害時に燃料に期待すること
まず災害が起きた時に燃料にやってもらいたいことを挙げていきましょう。
煮炊き
暖かい食事は気持ちが落ち着くものです。
せめてお湯を作れればできることがウンと広がります。
暖房
冬場に暖房ができないのは命にかかわります。
布団にくるまったままで体を動かさないでいるのは身体に悪いです。
発電
スマホの充電や明かり程度なら電池やモバイルバッテリー、ソーラー発電でも対応できます。
しかし、真夏に停電してエアコンが使えなくなったら…たとえ数日でも致命的です。
千葉ではえらいことになっていましたから。
安定してエアコンを動作させるには発電機が必要かなぁ、と思っています。
備蓄できそうな燃料
次は個人でも蓄えられそうな燃料です。
- 灯油
- ガソリン
- プロパンガス
- カセットボンベ
- 木炭(薪)
こんなところでしょうか?
それぞれの燃料でできること
ではそれぞれの燃料が、先に挙げた煮炊き・暖房・発電に対応できるか、とローリングストック的に普段使いできるのかを考えていきます。
灯油
- 煮炊き △
石油ストーブのサブ的な機能としては可能です。お湯を沸かすのにも結構時間がかかりますけど…
キャンプギアなら煮炊きにもしっかり対応できますが、不慣れな人間にとっては燃料の取扱いや準備が大変なので評価には入れていません。
屋内での使用も危ないですし。
- 暖房 〇
これは灯油の得意分野ですね。石油ストーブは電気が無くても使えます。
- 発電 ×
灯油ではエンジンは回せません。
- 普段使い 〇
液体燃料は劣化しやすいですが、普段から石油暖房を使っている家庭であれば備蓄分も無駄になりません。
また、暖房機器自体も普段使いできます。
ガソリン
- 煮炊き ×
キャンプギアなら可能ですが灯油と同じ理由で×です。
- 暖房 ×
これもキャンプ用具なら可能なんですが…
- 発電 〇
ガソリン用発電機は各種販売されているのでこれは得意分野です。
- 普段使い 〇
ガソリンも灯油と同じく劣化しやすい燃料ですが、車やバイクで普段から使用できます。
携行缶を2つ用意しておいて片方は常に満タンにしておけば安心ですね。
また、乗り物で災害地域から脱出するのにも使えるかもしれません。
プロパンガス
- 煮炊き 〇
コンロ用の燃料として一般に使われていますから、プロパンガス用の1口コンロでもあれば何でもできます。
- 暖房 〇
ガス赤外線ストーブなら電気不要で使えます。
- 発電 〇
プロパンガス用の発電機もあります。
- 普段使い 〇(地域による)
プロパンガス地域の方なら、電気が止まっても自宅にガスボンベが置いてありますから普通に使えると思われます。
劣化しにくく、何にでも使える万能な燃料ですが普段の支払額が高額なのがデメリットでしょうか。
わたしがこれに当たるのですが、都市ガス地域の場合、ボンベそのものは10kg程度の小型ボンベを自宅に常備しておくことは可能でも、普段使っている都市ガス機器に加えてプロパンガス機器を用意するのもアホらしい気がします。
入手性も微妙です。
カセットボンベ
- 煮炊き 〇
カセットコンロは誰でも使える便利な調理器具です。
- 暖房 〇
カセットボンベ用の暖房器具もあります。燃焼時間が短いのが気になりますけど。
- 発電 △
カセットボンベ用の発電機自体はあります。ただエアコンを動かすとなると出力的にイマイチで、運転時間も短いです。
寝れないくらい暑い日にエアコンを動かせたとしても、数時間毎にエアコンが止まっていては結局寝れません。
- 普段使い 〇
劣化しにくくカセットコンロで普段使いできるので多めにストックしておいても困らないでしょう。
寒い時期は鍋がおいしいですよね。
木炭(薪)
- 煮炊き △(薪ストーブ設置済みなら〇)
焚火でもなんとか。木炭コンロがあればなお良し。
ただ、屋内では無理です。木炭コンロがあって窓を開け放てばなんとか?
薪ストーブがあれば大丈夫でしょうが。
- 暖房 ×(薪ストーブ設置済みなら〇)
外で暖まることはできるでしょうが屋内でやったら一酸化炭素中毒で死にます。
窓を開けたら暖かくないですし。
これも薪ストーブが設置してあれば完璧ですね。
- 発電 ×
さすがに無理ですw
- 普段使い ×(薪ストーブ設置済みなら〇)
薪ストーブの有る無しで大きく変わりますね。無い場合は使い勝手のいい燃料とは言えません。保管時にも湿気に気を付けなければいけませんし。
いいところは他の燃料と違って激しく燃えたり、爆発したりするおそれがないところ、地震の時には一定程度の燃料が確保できそうなことでしょうか。
総合評価
「わたしにとっての」という注釈がついてしまいますが…
使いやすい順に
- カセットボンベ
- ガソリン
- 灯油
- プロパンガス
- 木炭(薪)
といった感じになるでしょか。
カセットボンベは優秀です。普段使いでき、劣化しにくく、平時の入手性も抜群。
災害後でも比較的優先して回してくれそうですし。
あとはカセットガスストーブを普段使いする方法があればいいんだけど、思いつきません。
平時の住宅内でカセットガスストーブに出来ることって、都市ガスストーブで出来ちゃうんだよね。
次いでのガソリン。
発電機を回せ、乗り物にも使えるのは便利。
あまり自宅にたくさんストックしたくはない性質の燃料ですが…
わたしとしてはこの2種類を備蓄するのがいいんでしょうかね。
「あちらを立てればこちらが立たず」みたいにもどかしさを感じるところではあります。
灯油も使いやすい燃料なんですけど、普段の暖房を都市ガスストーブとしているわたしにとって、燃料も機器も使わないことになってしまうので残念ながらランク外です。
ガスストーブの即暖性を知ってしまうと石油暖房には戻れませんw
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