燃えないゴミでウッドガスストーブをつくった
缶詰めなどの空き缶を加工してウッドガスストーブをつくってみました。
ウッドガスストーブの自作事例を見ているとやれ「100均で~」とか、やれ「ホームセンターで~」と材料を購入しているのをよく見ます。
私が思うに、こういうものは捨てるような物で作らんといけないと思うんですよ。
ということで作成の様子をお見せします。
捨てるような物でつくる
なぜ「捨てるような物」でつくるかって言うと、だいたい「自作」って上手くいきません。
成功するか分からんものをつくるために買ってくるってどうなの?
とも思いますし
いくら安いとは言え、ペンキ缶や貯金箱として製造してくれた人が居ます。
わざわざその形に加工してくれた物に穴を開けたり、切ったりするのがなんだか申し訳なく感じてしまうのです。
ウッドガスストーブづくり
ストーブの仕組みは後半にまとめてあります。まずはつくっていきましょう。
材料
- 1号缶詰めの空き缶(写真左)
職場のゴミ庫で拾ってきました。中身は黄桃・白桃・みかん・ミックス・フルーツ杏仁など何でもあります。
通販でも1,200円~で売っていますからお好きな中身を食べて、空き缶を使うのもいいと思います。
写真右のOD缶も使おうと思っていたのですが厚みがありすぎて加工に難儀したので使っていません。
- 蚊取り線香の空き缶
30本入りのもの。
写真はフタですけど、使うのは本体です。
材料はこれだけ。
使う工具
- 金切りハサミ
- ドリルビット(4mm、6.5mm、10mm)
- ドリル(電動またはハンド)
大したものは必要ありません。
作成開始
ではつくっていきます。
1号缶の加工
最初に1号缶の底面に蚊取り缶をあてがって、マジックで線を引きます。
そして、その1cm程度内側にもう一本線を引きます。
- 黒線:1号缶
- 赤線:蚊取り缶外径
- 青線:切り取るところ
で、内側の線に合わせて切っていきます。
真ん中に穴を開けて、そこから金切りハサミで切り抜きます。
お次は
こんな風にしたいので
切り抜いた穴から蚊取り缶の外径のところまで、細かく切り込みを入れていきます。
これで1号缶の加工は完了です。
蚊取り缶の加工
いきなり完成写真ですみません。
もともと詳細な設計図がある訳でもありませんからかなり適当な穴開けです。
均等になるようには気を使いましたけどね。
底面は6.5mmに、側面は10mmの穴を開けてあります。
4→6.5→10という風に順番に大きくしていきましょう。
見てわかる通り、バリだらけになりますから手を切らないように気を付けて。
こちらもこれで加工は終了。
合体・完成
試験後の写真になってしまいますけど、このようにはめ込んで完成です。
この造りだと使う時に石などで底上げしてあげる必要があります。
火をつけてみる
さて、燃焼試験です。
すのこベッドを解体した時の木材があったのでそれを細かく切って燃料とします。
着火剤は干からびたネギの葉っぱです。
短いですが動画を撮ってみました。
わかりにくいんですけど、側面の穴から火が噴き出しています。
これが「ウッドガス」が燃焼している証拠です。
適当につくった割には成功したようです。
ウッドガスストーブの仕組み
ここからは仕組みのお話です。
火をつけると、木から可燃性のガスが発生します。
そのガスと側面の穴から供給された空気とがいい具合に混じり合い、それにもう一度着火します。
それが側面の穴から噴き出す火なのです。
1次燃焼・2次燃焼共に外側の缶の底面から供給されます。
このため石などで本体を底上げする必要があります。
このような仕組みにより、ただの焚き火よりも木材の持っているエネルギーをより引き出すことが出来るのです。
そこら辺の乾いた小枝を突っ込むだけで強力な火力が得られるってワケ。
おわりに
問題は蚊取り缶の耐久性。すごく薄いスチール缶ですし。
簡単な構造ですから壊れたらまたつくればいいんですがね。
燃焼試験は成功しましたからもう少し使い勝手を向上させられるように改良していこうと考えています。
具体的には
- 底上げの不要化
- ゴトクの作成
ですね。
ちゃんと燃えることが分かりましたから、いくらか予算を掛けることができます。
ボチボチ改良して、お湯を沸かしてカップ麺をつくれるくらいにはしてみたいですね。
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